SNOWLOGの日記

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土曜プライム『三度目の殺人』を視る。

 週刊文春の最新号

10月31日号の

本音をもうせば

小林信彦氏が

太宰治について

書いている。

 役所広司氏が

太宰治を演じたことがあった。

平成の初めのころである。

 ドラマである。

容姿が本人になかなかあっていた。


 わたしの好きな映画が『うなぎ』である。

1997年の映画である。

 今村昌平監督である。

役所さん演じる男が

浮気した妻と妻の浮気相手の男を

刺殺したあとで

血まみれで歌を歌いながら

自転車に乗って

自首するところがいい。


 さて10月26日放映の

土曜プライム『三度目の殺人』

 是枝和裕監督作品である。

是枝作品には

共通点があって

家族が出てくると

その家族にはかならず

「闇」があると

いうものである。

「誰も知らない」

そして父になる

「三度目の殺人」

(「海街diary」でさえも家族の闇はあった。)

万引き家族

これらの作品以外にも

その傾向はある。


「三度目の殺人」に出てくる家族には

すべて闇がある。


 弁護士の重盛を演じるのは

福山雅治さん

この弁護士は離婚調停中のようで

娘がいる。

家族とはうまくいっていない。

やっぱり「闇」があるのである。

 重盛は方針としては

真実などはわからないのだから

依頼人に有利になる訴訟指揮が

いちばんいい

と考えるようだ。

仕事だからそうなるのだろう。


 殺人犯三隅を演じるのが

役所広司さんである。

工場経営者の山中を殺害して

金を奪った強盗殺人の容疑である。

 斉藤由貴さん演じる

被害者の妻美津江は

実は保険金狙いで

三隅に犯行を依頼したと

メディアに報道された。

山中と美津江には娘の咲江がいた。

咲江を演じるのは広瀬すず


 三隅と咲江は交流があった。

この交流は自分の娘との交流みたいで

うれしかったのか

なぜかしら、

三隅は最初に人を殺したときに

自分を裁いた裁判長にハガキを送る。

 この裁判長は重盛弁護士の父であった。

高齢であるが女性に関心があるようだ。


 殺された山中はあこぎなところがあって

遺体は十字架の形で燃やされていた。

なにか意味があるのか?


 弁護士と接見後に

三隅は供述を変え、

重盛は三隅に真相を確認するべく

再度接見する。

 ここで重盛らのチームは法廷戦術を

妻である美津江が保険金狙いの主犯格で

三隅は共犯ということに変更する。

三隅は弁護士らに美津江と

男女の関係にあったのかといわれて

照れる。

この辺は重盛の父が高齢でも女性に関心がある

ところに合わせているみたいである。


 重盛と三隅にも共通点はある

北海道出身であることと家族とは

上手くいっていないことである。

 公判で被害者の妻の美津江は

三隅に殺害を依頼したことを否認する。


 咲江は北海道大学の赤本を勉強して

大学受験に備えている。

北海道に行きたいようである。

 母親は行ってほしくないようである。

斉藤由貴さんは身勝手な母を上手く演じている。


 咲江は重盛の事務所を訪れて

実は父・山中から性的暴行を受けていて、

それを三隅が助けてくれたと

衝撃的な証言する。

そして、三隅を助けるために

証言したいと言いだす。


 これに対して三隅は「私は殺人をしていない」

と言いだす。供述がころころ変わる。


 三隅が最初殺人を自白したにも関わらず

自身が犯人であることを

否認したため、一時休廷となる。


 検察官、裁判長、弁護人のみで話し合い、

裁判は「強盗殺人であるか」という争点に

「犯人性」を加えて続行されることになった。

検察官は最初からやりなおそうと

言いだしたが、時間もかかるし

面倒だしということで

強盗殺人+犯人性となったようだった。


 被害者の娘の咲江は三隅には

極刑を望んでいないという。

 果たして判決は、

三隅の否認は合理性がない

と判断され、死刑判決を受ける。


 映画のなかで一貫しているのは

(被告人の三隅と山中の娘を除いて)

 誰もが自身の利害に基づいて行動しており

真実の解明などは望んでいないのだということです。

 裁判はめんどうくさいから

法律家は最初からのやりなおしはしたくない


(これは実際にそうで、

 素人にとっては

 本当に面倒なのが裁判で

 法律家にとっても面倒です。

 だから、民事はたいはん和解を勧める。)、

あこぎな商売をやっていた亭主が死んで

保険金がくるから

妻はそれでいい。

 強盗殺人に違いないといっていた

検事が裁判を最初からやり直そうと

言いだし、

 真相などはわからないものだと

言っていた弁護士が「真相の解明」などと

言いだすちぐはぐなことになってしまった。

しかし、やりなおしになると面倒だし

出世や仕事に響くので

裁判官も検事も弁護士もみな妥協した。

殺人の真相は不明である。


 この作品のポイントは

真実や自分の意思とは関係のないところで

人命は左右されているのだということを

いいたいのだと思う。

 (三隅に殺された(とされる)山中も

  最初の殺人で重盛裁判官が

  死刑判決を出していれば

  三隅に殺されなかったともいえる。)


 三度目の殺人というのは

三隅自身の犯した最初の殺人と

今回の二回めの三隅の犯した殺人と

三隅自身が処刑されるという

三つの殺人のことでしょう。


最後まで読んでいただいて

ありがとうございます。

三度目の殺人

三度目の殺人