SNOWLOGの日記

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女優の京マチ子さん死去。




 一週間前のことであるが

女優の京マチ子さんが亡くなった。

 
うちの近所のおばあさんで

長寿の方がいらっしゃるが

「わたしは京マチ子と同い年なんだ。」

とよくおっしゃる。


 若年層にはあまりわからないと思う。

京マチ子さんもその方も

大正13年の早生まれである。


 京さんの代表作は『羅生門』だろうと思う。

監督は世界の黒澤明である。

 ヴェネツィア国際映画祭グランプリ、サン・マルコ金獅子賞、

イタリア批評家賞、

アカデミー外国映画最優秀賞受賞、

 日本のメディアはいいかげんなもので

黒澤明監督の評価は

この外国での映画賞受賞から

いっきに高くなった。


 1940年代の京マチ子さんの映画で

わたしが見ている作品は

痴人の愛』のみである(はず)。

この作品の原作は

谷崎純一郎の小説作品で

大谷崎の代表作のひとつでもある。


 昔の映画作品はよかったなと

大映時代の作品をみるとおもうことが

ある。

 その時代を体験していた

わけではないのだが。


 キネマ旬報が20世紀の映画スターを選んだら

女優さんの3位であった。

1位は原節子さんであった。

2位は吉永小百合さんであった。

 原さんは成瀬巳喜男小津安二郎山本薩夫

 黒澤明ら日本映画の最盛期の

 巨匠に恵まれた

(もちろん原さんの演技も素晴らしいのだが)。


 吉永さんの魅力はわたしには

よくわからない。

団塊の世代にとっての大スターだと

思う。

キューポラのある町』はいいとおもう。

成人してからの代表作はなんだろうか?


 京マチ子さんの話に戻ろう。

身長160cmという体格は

大正生まれの日本人女性としては大柄である。

 1931年(昭和6年)生まれの

フランスの女優フランソワーズ・アルヌールと

同じくらいの身長である。

 原節子さんは公称162cmであるが、

165cmくらいあるではないか?

 長澤まさみさんは公称167cmであるが

解散した国民的人気男性アイドルグループの

いちばんの人気者と並んでも大きいと思う。

 欧米の映画女優さんが大柄にみえないのは

共演の男性俳優がさらに大柄だからだ。


 ビジュアルでは原節子さんや田中絹代さん

高峰秀子さんよりも優れていた気がするので、

吉村公三郎溝口健二のような技巧派の監督が

京マチ子さんの魅力を引き出していると思う。


 原節子さんが御大家の奥さまや未亡人で、

高峰秀子さんが苦労して働く女性のタイプなら

 京マチ子さんはヴァンプタイプの女性を演じる。

痴人の愛』『羅生門』『偽れる盛装』『地獄門』

はそうだろうと思う。

 ドラマの『犬神家の一族』の犬神松子も

そうだった。


 わたしがいちばん好きな映画は

京さんが女賊・黒蜥蜴を演じた『黒蜥蜴』

(1962年)である。

江戸川乱歩の小説を

三島由紀夫が戯曲にした。

それが原作。

ほとんどミュージカル、コメディなのだが、

この映画が好きである。



京マチ子(本名、矢野元子)

大阪府出身、

令和元年5月12日

都内の病院で心不全で死去

享年96。

合掌



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松阪慶子の舞台や美輪明宏ものよりいい。

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