SNOWLOGの日記

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一橋大学アウティング訴訟の判決。




 米朝会談も気になりますが、

注目の裁判の判決です。

sensitiveかつ議論が先鋭化する

問題が核にあるといえます。


 2015年8月に一橋大法科大学院に通っていた

男子学生が同性愛者であることを

同級生に暴露されたことに悩み、

校舎から転落して亡くなった事件をめぐり、

遺族側が大学を提訴した民事訴訟の判決が

2月27日に東京地裁で言い渡されました。 


 事件の事実関係は、

事件の発端は亡くなった学生のAさん(以下Aさんとします)が

亡くなる4か月前の2015年4月のこと。

Aさんが同級生の学生のBさん(以下Bさんとします)

に自分の思いをLINEで告白したことでした。

 その2か月後、Aさんは同性愛者であることを

クラスメイトが参加するLINEグループで暴露されてしまいました。

この行為は本人の意に反して第三者に暴露する行為、

いわゆる「アウティング」と言われる行為です。

Aさんは精神的なショックから、

Bさんを見ると動悸や吐き気などの症状が発作的に出るようになり、

差別などの不安から授業にも出席できなくなり、

2015年8月に亡くなったというものです。


 Bさん側とAさんの遺族ではすでに和解が成立していますが、

大学側とは裁判が続いていました。

Aさんは亡くなるまでの2か月間、

大学にアウティング被害の相談を5回していたことから、

遺族は大学側の対応責任を問う民事訴訟を提起しました。

 Aさんが最初に打ち明けたのは、

授業を受け持っていた教授でした。

訴状によると、Aさんは教授にクラス替えなどの

相談をしたりしていたようですが、

教授は「クラス替えをすれば余計大事になる」と話し、

最終的には「学生間のトラブル」と結論付け、

事案として取り扱わなかったといいます。

 さらにAさんはハラスメント相談室にも4回相談にいっています。

しかし、相談員は

「自身が同性愛者であることを受け止めきれていないから

アウティングで傷つくのではないか?」と、

Aさん自身の問題と認識していました。

この相談員の認識はちょっと不思議ですね。

 男性に恋愛感情などを抱くAさんに対し、心と体の性が一致しない

性同一性障害の医療支援などを行うクリニックの受診をすすめました。

同性愛と性同一性障害を混同していたとみられています。

結果としてアウティングされたことに苦しんでいたAさんは

大学に相談してから1か月後、模擬裁判の授業を抜け出し、

校舎から転落、亡くなってしまいました。

 遺族が追及するのは、Aさんが学校生活で性的指向について

セクハラ被害に遭わないようにするなど、

安全に配慮する義務を負うのは大学の責任であると、

Aさんの被害に何も対応しなかった大学に損害賠償を求めて

提訴しました。


 一橋大学法科大学院は司法試験の合格者が多いです。

合格率も高いです。

学生数は多くないのですが、少数精鋭という感じです。

 1学年が20数人くらいです。

人間関係もかなり煮詰まった関係になると考えられます。

不和になったら疎外感を抱く人が出てくるおそれはあります。


 大学はAさんを救うことはできなかったのか?

大学側はAさんの死は突発的なことで

対応に問題はなかったと主張していました。

大学はちょっと冷たい感じはしますね。

遺族からすれば感じどころか、

まったく冷たいですね。


 注目の判決は、

東京地裁裁判長は

「安全や教育環境への配慮義務に

違反したとは認められない。」

として遺族の請求を棄却したという判決で、

1審は遺族側の敗訴という結果になりました。


 当人が望まないのに、

その性的指向である個人情報を

他人に暴露されたことが問題で、

Aさんが亡くなることを

未然に防げなかった大学には

損害賠償は請求できるか否かという事件です。

争点はこちらのほうなのです。

 

 最後まで読んでいただいてありがとうございます。